「五感の経験」とは


【視覚】

五感からの情報の80%以上は視覚情報と言われています。

身近な大人が常日頃からどんな表情や行動を見せているのか。

また、昨今ではSNS等で見かける情報もしっかりと精査して子ども達に与える環境の質が大切なように感じます。SNSが発達する以前は知る由もなかったり、知る必要すらなかった情報をこの時代だから目にしてしまうことがあります。「心のキャパ」もそれぞれ容量が異なります。もしその現実を受け止めきれなければ、その子の心はいったいどうなってしまうのでしょうか。そんなことを考えると情報の量よりも質が大切だし、その質を適切に判断することは大人でも難しいことかもしれません。

【聴覚】

鳥のさえずりやせせらぎの音といった自然音やクラッシックのような心を豊かにする音に触れることは世代を問わず大切なことです。しかしそれ以上に子ども達に影響を与えるのは「言葉の環境」です。常日頃からどんな言葉をかけてあげているのか、その言葉の方向性はプラスなのかマイナスなのか。言葉には魂があると言われるように子ども達に与える影響は大人が思う以上に大きいのです。

【嗅覚】

嗅覚は他の感覚よりも脳と深く関わっています。匂いや香りを嗅ぐことで過去の記憶が蘇ってくることを「プルースト効果」といいます。それは良い記憶悪い記憶にかかわらずです。感情までもが掘り起こされるとのこと。子どもの頃の五感の記憶は良くも悪くも、なかったことにはできないようですね。

鼻をつまんで食べると味がよくわからなくなりますよね。味覚と密接な関係にあるのも嗅覚です。

「たかが匂いでしょ」と思わないでください。腐った食べ物を判断したり、ガス漏れなどの危険性に気付いたり、本来は当たり前である「自らの命を守る役割」も、どうやら現代人はその感覚が鈍くなってきているようです。

【味覚】

食べたもので身体が作られますが、食習慣は子ども達だけではどうにもなりません。

子ども達は大人よりも味を感じる味蕾の数が2〜3倍多いそうです。その分、味に敏感で特に苦味の強いピーマンやセロリが嫌いな子が多いんですね。「好き嫌いはアカン!」と一蹴してしまうのではなく、我々が少し知識を持ってその辺りを考慮してあげると、子ども達の味覚の記憶もプラスの方へ変化していくのかもしれませんね。子ども達にはまず「食事の時間は楽しい時間」という意識づけをしてあげたいものです。

【触覚】

粋屋が最も大切にしている触覚は、まさに子ども達の健全な心とからだの土台づくりに大きく関係しています。始まりはお母さんのお腹の中。妊娠8〜9週、手指を口にれたり、自分の顔やからだ、お母さんの子宮壁に触れたりして五感の中で最も早く発動する感覚です。

人生で初めて自己と他者の境界を触覚を通して知ることになります。

 

乳幼児期では自ら手や足を動かし触れてみて、外界から返ってくる反応を確認しています。

アウトプットとインプットを繰り返す「経験」をもとに脳にプログラミングしているのです。この頃には手足やからだだけではなく、もう一つ重要な触覚センサーが活躍します。

そうです、「口」ですね。

口と言えば味覚と思いがちですが、口は味覚と触覚が混在する場所。唇や舌のセンサーを使って、ザラザラやツルツルといった質感や形をインプットしていきます。大人になってから、触らなくても見ただけでその物の質感が、おおよそ想像できるのもこの頃からの経験の積み重ねなのです。

 

Google マップは現在の Cookie 設定では表示されません。「コンテンツを見る」を選択し、Google マップの Cookie 設定に同意すると閲覧できます。詳細は Google マップの[プライバシーポリシー]をご確認ください。Cookie の利用は、[Cookie 設定]からいつでも変更できます。